2026/03/30 10:59

布に対する向き合い方は人それぞれだと思いますが、私はどちらかというと「資源として無駄にしたくない」という気持ちが強い方です。

その原点は、新卒で2年間勤めた服飾の仕事にあるように思います。

若かった私は、青山界隈でキラキラ働くことに憧れて、デザイナーズブランドの会社に就職しました。自由な空気の中で過ごした時間はとても貴重な経験でしたが、同時に、大量に作られ廃棄されていく服を目の当たりにする日々でもありました。その光景は、今でも強く心に残っています。


それ以来、心地よい装いや暮らしは大切にしながらも、「資源を大切にすること」は、私の中で切り離せない前提になりました。


40代に入ってからは、新しく買う服は本当に必要なものだけにして、手放すものは売ったり、別の形で使ったり。


その中で続けてきたのが、布の再利用です。

小さく切った布はキッチンで使ったり、やわらかいものは野菜を包んだり、厚手のものは汚れものを包んだり。特別なことではないのですが、そんなことをコツコツと続けて、10年ほど。ようやく、手元の布が一度すっきりしました。


そんな私にとって、ポジャギを作る中で出る端布も、やはり特別です。

ただ「余ったから使う」のではなく、「ここから何ができるかな」と考えることが、楽しみのひとつ。


限られた布を並べてみて、思いがけない組み合わせに出会ったり、新しい美しさが見えてきたり。

新品の布から作るのとはまた違う、自由で軽やかな面白さがあります。


そんな端布を使って、布を並べたセットとしてご用意しているのが、今オンラインストアでご紹介しているキットです。


正直に言うと、最初は、端布でキットを作ることに少し迷いもありました。でも、すべてを自分一人で作るのではなく、どなたかの手で形になり、作品としてまた生きていくのなら、それもひとつの循環だなと思うようになりました。

もしよろしければ、そんな背景も含めて、ときどき覗いてみていただけたら嬉しいです。